感染症から自己防御するための3つのシステム

ネコやイヌを感染症から守る液性免疫を作る予防接種

免疫とは?

免疫の基本は自己(自分)と自己でないものを区別し、自己でないものを見つけ出して排除することです。この免疫システムがあるからこそ動物は健康が維持できるのです。

しかし、この免疫システムが過度に働いて自己までも排除しようとしてしまうと“アレルギー”となってしまいます。本来は攻撃しないはずの自分の細胞などを攻撃してしまう病気は“自己免疫疾患”といいいますが、耳にされたことはあるのではないでしょうか?

また、健康な動物なら病気にならないような微生物に免疫システムがうまく働かずに感染して病気を発症してしまう“免疫不全”もあります。


3つの免疫システム

健康を維持するために不可欠な免疫システムには大きく3つの種類があります。

①自然免疫

マクロファージ(写真はマクロファージ)

この免疫システムはとりあえず侵入してきた微生物をあまり区別することなく攻撃するシステムです。具体的には白血球に含まれる好中球、マクロファージ、体内でつくられる活性酸素が役割を担ってくれています。

 

②液性免疫

この免疫システムは特定の微生物だけをターゲットにして攻撃するシステムです。どんな病原性微生物かを記憶しておいて、それらが侵入してきたときに撃退してくれます。これを免疫記憶といいます。このシステムを担ってくれているのは5種類の免疫ブロブリン(igG、igM、igA、igE、igD、igは免疫グロブリン))で、B細胞(Bリンパ球)などが有名です。血液の血清に含まれています。

③細胞性免疫

リンパ球(写真はリンパ球)

この免疫システムは自分の細胞が侵入者によって感染を受けたとき、その感染してしまった細胞などを異常な細胞として攻撃をして排除してくれます。このシステムを担っているのはT細胞(Tリンパ球)などで、やはり血液の血清に含まれているものです。

 


特に予防接種を打つことは特定の微生物(抗原)に対する免疫(攻撃システム)を持つことになりますが、これは液性免疫システムによって対抗する機能を持つこと(抗体)になります。詳しい仕組みについては別の機会としますが、予防接種は抗原となる微生物1つ1つを撃破するためのものなのです。地域環境や流行感染などによってもどんな予防接種が必要になるかが異なってくることにもなります。予防接種については獣医師としっかりと相談して実施するようにしてくださいね。