ネコの排泄の問題行動

トイレ以外の場所で排泄をして困る!
 壁に排尿などされて困っていませんか?

トイレ以外の場所にオシッコをするという問題行動は、その排尿スタイルによって “スプレー行動” によるもの、“不適切な排泄” によるものに分けられ、原因はそれぞれ異なります。

“スプレー行動”の排尿スタイルは、立った状態で尻尾を垂直にあげてオシッコを引っかけます。(まれに座った状態ですることもありますが。)尿の量も少量で、あちらこちらに引っかけ、対象場所は通常は垂直面になります。(まれに水平面のこともあります。)そして、通常の排泄はトイレでします。

“不適切な排泄”の排尿スタイルは、座った格好で尿量も多量です。つまり、通常の排泄をトイレ以外の場所ですることです。また、オシッコだけではなく、排便もすることがあります。この“不適切な排泄”の原因を探るときは、まず初めに泌尿器疾患や消化器疾患がないかを疑います。


主な疾患としては、猫下部尿路疾患や膀胱炎、甲状腺機能亢進症などがあります。症状は排尿時に痛がったり、何度も排泄をしたがったり、血尿になったりします。少しでも疑わしいことがある場合は、すぐにかかりつけの動物病院へ行くようにしてくださいね。

そのほかの原因としては、トイレが汚い、設置場所・砂が気に入らないなどの、何らかのトイレに対する不満があるものです。また、外ネコが窓から見えるなどで不安を感じると、“不適切な排泄”が現れることがあります。


“スプレー行動”の発現には、縄張りが侵されるといった不安や、情緒的不安、社会的不安などがあります。縄張りが侵されるといった不安とは、新しいネコが加わることです。情緒的不安とは、飼い主さんが長期不在になったり、飼い主さんの意識が他のものにあるとき、例えば飼い主さんの結婚や子供の誕生など、それまではかわいがってもらえたのに、ほかの侵入者がやってきて構ってもらえなくなったというようなこと等です。社会的不安とは、引越しや部屋の模様替えなどにより、環境が変化することです。

スプレー行動によるものでしたら、去勢手術をすれば必ずとはいいきれませんがなくなる場合が多いでしょう。すでに性成熟している時期だと、自分の縄張りである部屋中に匂い付けのためにオシッコを引っかけていることがあります。この原因には何か引き金になったということも考えられますが、引き金とは情緒的不安のことが多いようです。

“不適切な排泄”の場合は上記にご説明したような原因があるはずです。何の原因もなく、トイレ以外の場所にオシッコをすることはありません。必ず原因はあるはずですので、飼い主さんの固定観念は捨て、排尿時のスタイルや尿の量、排尿時のネコの様子(排尿のときに痛がっていないかなど)、排尿の色などもよく観察しみてください。


また、飼い主さんの態度が極端に変化していないかなども、考えてみる必要があるかもしれませんね。問題行動自体が解決できたとしても、自分の尿のにおいが染み付いた場所には再びすることがあります。処分できるものは思い切って処分をし、処分できないものはカバーなどをしたり、その場所にものを置いてふさいだりして愛猫が行けないように工夫をしてみてください。

どうしても原因が分からず診断がつかなかったり、治療ができない場合には、行動問題の専門知識のある獣医師などにご相談されることをお勧めします。