ネコに犬歯は必要なの?

うちの猫は犬歯以外は抜歯をしたために歯がありません。食事はカリカリが中心なんですが、丸呑みしてしまって、大丈夫なんでしょうか?


ネコは肉食動物です。ほとんどの歯は肉を食べることに用いられます。
子ネコでは28本、成ネコでは30本あります。乳歯はおよそ2週齢から生え出し、5週齢ごろまでには生え揃います。永久歯は3ヶ月ごろから生え始め、6ヶ月ごろまでに生え揃います。

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口の前方にある6本ある小さな歯は切歯(門歯)といい、獲物の皮を剥いだり毛をむしるために使われますが、その他にもグルーミングのために使います。

尖がっている歯が犬歯といい、獲物の脊髄を切断するために使われます。ネコの犬歯は、敏感な組織から生えており、獲物の首、ちょうど頭蓋骨の後ろのわずかなくぼみを感じるまで銜え方を調節し、致命傷を与えるのです。一番奥にある歯は臼歯といい、肉を噛み切り噛み砕く役割があり、飲み込める大きさに裂かれた肉は、食道に送られます。

肉食動物と草食動物を比べると、肉食動物は顔が短く、顎が小さいのに比べて、草食動物は顔が長く、顎が大きいという違いがあります。

ネコ科の肉食動物は捕った獲物を木の上などに運んだり、自分の子供たちを移動させるため首元を咥えて運んだり、また、堅い肉を噛み砕いたりするために、顎の骨の筋肉や頭の両側の筋肉がとても発達することになります。

草食動物は、消化しにくい草や木の葉を食べる動物のため、よく咀嚼しなければなりません。咀嚼は奥歯の臼歯を主体に行われますが、より咀嚼がしやすいよう奥歯が大きく発達したことで顎自体も大きくなっています。

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肉食動物は獲物を捕らえるための犬歯が発達し、草食動物は草をすりつぶすための奥歯の臼歯が発達したわけですね。野生動物は、生きるために都合のよいように適応して、厳しい環境の中を生き抜いてきたのです。

しかし、飼いネコは飼い主さんが食糧を与えてくれますので、自分で獲物を捕らえる必要がありません。切歯はグルーミング時に使う程度ですが、例え切歯がなくても、歯茎が代わりを果たしてくれます。

臼歯は噛み砕く役割もありますが、飼い主さんが与える食糧はほとんどがカリカリ(ドライフード)やネコ缶といったもので、すでに飲み込める大きさであったり、やわらかいものがほとんどです。中にはそれをゆっくりと臼歯で咀嚼しながら味わって食べる健康なネコもいますが、健康なネコでも多くは丸呑みに近い状態で食事をしています。

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犬歯以外の歯を抜歯したからといって、それほど心配する必要はないと思います。臼歯がなくなれば歯茎を使って咀嚼するようになるでしょう。

しかし、年齢がいった高齢のネコや病気で体力がないようなネコに対しては、カリカリをふやかしてあげたり、ミンチ状にして飲み込める大きさにして与えたほうが良いかもしれませんね。健康なネコであれば、堅く大きな食べものを与えない限りは大きな問題はないでしょう。