ネコから人にもうつる病気

~ネコからの代表的なズーノーシス(Zoonosis)~

ネコから人にも感染する病気を人畜共通感染症=ズーノーシス(Zoonosis)といいますが、保健所などのポスターには「動物由来感染症」と表記してあります。

ネコにもヒトにも感染をさせ病気を発生させる多くが病原性微生物です。この目に見えない病原性微生物には大きさや構造によって、原虫・真菌・細菌(マイコプラズマ・クラミジア・リケッチア)・ウィルス・プリオンの大きく5つに分類されます。そして、これらの病原性微生物が体のどの部位でいたずらをしているかで病名も変わることがあります。原因となる病原性微生物が同じでも病名が異なることになるのです。また目に見える寄生虫には体の外に寄生するノミやダニ(体外寄生虫)、体の中に寄生する回虫(体内寄生虫)などがあります。ネコとヒトとのズーノーシスを病原性微生物や寄生虫ごとにご紹介します。


~ネコとヒトとのズーノーシス分類~

①原虫によるもの

・トキソプラズマ症(ほとんどの哺乳類と鳥類に感染します。)

・クリプトスポリジウム症(消化管に寄生します。)

Q熱 (Qとは原因不明の 不明=Query の頭文字です。)

②真菌によるもの

・皮膚糸状菌症 (子供や免疫力の下がっているような方は注意です。)

③細菌によるもの

・パスツレラ症(パスツレラ菌はネコ口腔内に高い確率で存在しています。)

・サルモネラ症(生の豚肉やカメからの食中毒で有名です。)

・カンピロバクター症(ネコでの保菌率は高くないといわれています。)

・猫引っ掻き猫(猫同士でノミを媒介して広がります。)

・エルシニア症(感染すると下痢や食中毒を引き起こします。)

・カプノサイトファーガ・カニモルサス症(ネコの口腔内に常在しています。)

④ウィルスによるもの

・狂犬病(日本での現在撲滅されていますが、哺乳類全てに罹患します。)

⑤体外寄生虫によるもの

・疥癬症(ダニの寄生による皮膚の感染症です。)

⑥体内寄生虫によるもの

・トキソカラ症=回虫症(白色でミミズのようです。排便に見つめることも。)

・トキソプラズマ症 (ネコの体内でのみ増殖します。)


病原性微生物は経口感染(口から消化器系へ)・経気道感染(口から呼吸器系へ)、経皮感染(触れる接触感染)、経粘膜感染(体液などで)などで伝播していきます。(感染方法のいい方はいろいろありますので、混乱しないようにしてください。空気感染・アエアゾール感染は、経口感染や経気道感染と同じルートでの感染です。飛沫感染はクシャミによる感染のことです。)

詳しい疾病や感染方法については別途ご説明していきますが、同時に予防対策についても知っておくことが大切です。